過呼吸の原因はストレスから来る?
突然ですが、
ビニール袋や紙袋を口にあてて、
とても苦しそうにしている人を、
あなたは見たことはありませんか。
立っているのも辛そうで、
必死に背中を撫でてもらっている、
そんな人を見かけ事ってありますよね?
いったい何事が起きたのだろうと、
あまりの苦しそうなその姿に、
かなり驚いて引いてしまいますよね。
遠目に見ると、
悪い遊びをしているように見えますが、
そうじゃ無いんですよ。
実はそれは「過呼吸」になってしまって、
とても苦しんでいる人の姿なのです。
「過呼吸 対処法 原因」などで検索して、
この記事に目を留めて頂いたのでしょうか。
せっかくの機会なので過呼吸とは、
どのような病気なのか。
また過呼吸になった人を見つけた時に、
いったい周りの人はどう対処すべきなのか。
これらの事を今回はご紹介したいと思います。
目次一覧
過呼吸ってそもそも何なの?
「過呼吸」は正しくは、
「過換気症候群」と言う病気だそうです。
過呼吸による発作は、
「酸素を吸いすぎたこと」により、
発症するものなんです。
エッェ???
血液中の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、
極端に「二酸化炭素の濃度」が低下して、
それが原因で起こるのです。
胸が苦しくて呼吸がしづらいことから、
「酸素が足りない」と、
本人も周りの人もそのように考えてしまいます。
でも不足しているのは酸素ではなくて、
二酸化炭素なんです。
過呼吸は誰にでも起こる可能性があるんです。
元々そのような症状らしいのです。
その過呼吸が起きる原因としては、
強い不安、
恐怖、
緊張などの、
精神ストレスがきっかけになるそうです。
私が勤務する病院でも、
最近は「過呼吸」で救急搬送される方が、
かなり多いんですね。
意外と身近に目にする過呼吸
過呼吸なんて私には全く関係ない事、
実はそう思っていたのです。
私の母がこの病気になるまでは・・・。
私の母が過呼吸になった時も、
本当に苦しそうでした。
「このまま死んでしまうのだろうか?」
「とても怖かった」と母は話していました。
そうですよね、
だっていきなり呼吸が苦しくなったら、
「酸欠で死んでしまう」
とパニックになりますよね。
しかし医師に言わせると、
過呼吸で死ぬことは無いのだそうです。
この過呼吸の発作では、
それだけで死亡してしまう事は、
ありえないそうなんです。
しかし発作が起きている間は、
本人はもちろんのこと、
周りの人も焦ってしまいますよね。
また1度過呼吸を経験してしまうと、
「また過呼吸になったらどうしよう」という、
なんとも言えない不安が、
常につきまとうらしいのです。
そうするとその不安自体が、
さらなる過呼吸の引き金になってしまいます。
この様に過呼吸の悪循環が形成されてしまうと、
私の母の様に、
いつも怯えてしまう様になってしまいます。
過呼吸の対処方法は無いのでしょうか?
過呼吸に対する知識を持とう
発作がおきる母を置き去りにして、
外出する事もままなりませんね。
当時は私としてもちょっと困っていました。
発作が起きると病院に救急搬送されて、
循環器科のお世話になるのです。
そこで困り果てている私に、
友人の女医が、
ちょっと助言してくれたことがあります。
病院に運ばれてきた時の、
患者の酸素濃度を測定します。
すると搬送先では、
正常値の酸素濃度が保たれているのだそうです。
???
この意味がわかるでしょうか?
つまり、
過呼吸は特別な処置をしなくても、
自然と治まるものなのだそうです。
もちろん後遺症が残る事もなく、
通常30分から1時間でおさまります。
もし、
この発作が初めてではない場合で、
主治医から「過呼吸」と
診断されていた場合でしたら、
周りが慌てる必要はないのだそうです。
過呼吸が起きた時の対処方法
それでは過呼吸が起きた時、
どのように対処したら良いのでしょうか?
① 様子を見る
過呼吸のピークはわずか30分ほどです。
救急車を呼び搬送される頃には、
実は落ち着いているケースも多いのです。
少し様子をみているぐらいの、
落ち着いた気持ちが大切だそうです。
② 呼吸は「ゆっくり」を意識させる
私が母によくやる対処法は主にこれです。
過呼吸を起こした場合、
ざっくばらんに言うと、
血中の二酸化炭素濃度が低下しています。
そのせいで意識がぼーっとしたり、
手足が痺れたり、
けいれんを起こしたりする事もあるのです。
でも素人には、
過呼吸なのか、
酸欠なのか、
ちょっとパニックになりますよね。
そのどちらなのか判断する材料として、
浅く軽く息をさせてみるのです。
過呼吸の場合は、
浅く息をする事を意識させれば、
意外と簡単に早く回復出来ます。
紙袋やレジ袋を口に当てて息をし、
酸素濃度を下げます。
二酸化炭素濃度を上げるのです。
③ 処方されている薬を服用する
過呼吸は強い不安や恐怖心などの、
精神的ストレスが原因です。
何度も過呼吸を起こした事がある方なら、
医師からアドバイスをもらっていたり、
薬を処方されている筈ですね。
一般的には抗不安薬が処方されています。
うつ病や躁鬱病の時も、
過呼吸は関係してくるので、
その事を隠している人が多い様ですね。
周りに「過呼吸の発作を起こす事がある」
そう宣言してくれていれば良いのです。
でも本人はうつ病なのを知られたくなくて、
なかなか言い出しにくいのも事実ですよね。
そんな過呼吸の症状ですが、
慣れてくると、
自分でそろそろ危ないなと分かるそうなんです。
いわゆる発作が起こる前兆が、
自分でわかるようになってくるのです。
その前兆を感じた時に薬を服用するのが、
予防的な意味で大変効果的だそうです。
過呼吸に一番効くものとは?
過呼吸を治めるのに一番必要なのは、
一体何なのでしょうか?
それは1番効果的なのは、
周りの人の声かけなんだそうです。
意外に思われたかもしれませんね。
「大丈夫?」
「もう少しでおさまるからね」
「ここにいるからね」
などの声掛けをしてあげる事で、
発作が治まる率が高いのだそうです。
過呼吸で苦しんでいる人には、
話しかけてあげる事で、
精神的に安心させる目的もあります。
しかし話しかける事の本当の目的は、
「返事をさせて呼吸を止めさせる事」
なんですね。
会話をさせて深い呼吸をやめさせ、
二酸化炭素濃度を上げて、
早く改善しようと言うのが目的です。
話をさせる事が1番早く改善するのです。
紙袋やポリ袋を口に当てているのは、
二酸化炭素の濃度を上げる為なのです。
決して悪い遊びではありません。
過呼吸の対処法のまとめ
ストレスで固まった心をほどくのは、
やはり周りの人の、
ぬくもりや優しさですね。
優しく声をかけて上げるのは、
どんな薬よりも万能な特効薬なのですね。
過呼吸で死ぬことはありません。
落ち着いて対処してあげましょう。
周りの暖かい見守りが、
過呼吸の一番の薬です。